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小さい赤道儀製作 観測室に設置

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ほぼ完成した赤道儀、連続して安定に使用できるように自宅のスライディングルーフ観測室に設置した。なるべく高い位置にあるようにして、三脚は使わずに、単管パイプと関連の金具を使ってごらんのとおり。水平方向には回転できるので、極軸調整も可能となっている。

イメージ 1

赤緯軸は追加で購入したウォームギアユニットで回転軸が両方に出ているものを使用して、バランスウェイトも兼ねて、カメラを両側に取り付けている。
左側は、D=60mmのガイドスコープにLodestarを取り付けたもの。右側は、T7Cカメラに50mmのCマウントレンズを取り付けたもの。仮設置ばかりだが、当面はこれで、PCからのリモート操作などを確認していく。



Datyson T7M カメラで食変光星を観測してみる

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先日購入した ZWO ASI120MM互換のDatyson T7M カメラ は、撮像素子が MT9M034-D とういうC-MOSで、12bitのA/D コンバーターを内蔵している。製作した小さな赤道儀に搭載してあるので、食変光星の観測を試みてみた。
永井さんの短周期食変光星予報のページから、比較的明るい光度の
 CD TAU 6.77-7.37  P=3.435 EA/D
を選択、昨晩の 22.97 JST 極小予報であった。

昨晩は外出から帰るのが遅くなり、いろいろと準備に手間取って、観測スタートは、食予報時刻の30分ほど前の22時30分。ほぼ、15秒ごとに露出8秒で380フレームほど撮影。もう少しインターバルをとりたがったのだが、この処理をするために書いた、撮像ソフト SharpCapスクリプトファイルが行方不明になり、やむなくメニュー設定で対応した。記録フォーマットは、16bit FITS である。
50mm F1.8 レンズで撮影したオリジナル画像はこんな感じ。なんの処理もしていないので、周辺減光やゴミの付着が目立つ。写野の大きさは、5.42°×4.07°画像の中心、矢印の星が観測目標の CD TAUである。
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ダークの処理のみを行い、適当に比較星を選択して、AIP4WIN でざっと測定して、グラフにしてみた結果はこのとおり。赤が変光星の光度、青が比較星とチェック星の比較。予報通り、食の少し前から食明け近くまで観測できたようである。少なくともトレンドは検出できた。
イメージ 2
露出時間が短いせいか、バラツキが大きい。もうすこし露出を長くしたいが、SKYレベルが上がってしまう。あと写野も大きすぎる。100mm F4くらいのレンズがあれば良いと思うのだが。
ともあれこのカメラで観測できそうなことが分かったので、もうすこし実験をすすめる。


Datyson T7M カメラで食変光星観測 YY ERI

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先日の CD TAU に続いて、YY ERI を観測してみた。CD TAU よりも、極大極小とも、1等級ほど暗い変光星である。昨晩の極小予報は、24時10分ごろ。21時すぎから観測開始。

レンズは50mm、F1.8 、露出は8.5秒。
ダークもフラットも処理した画像はこんなかんじ。
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21時30分~25時45分ごろまで、30秒おきに、 500フレームほど撮影、測光処理してグラフにしてみた結果である。
イメージ 1
全体に誤差の大きい値となっているが、食はとらえている。観測の開始、終了のあたりは、高度が低いため、よけいにばらつきが大きい

撮影ソフトは SharpCapを使った。SharpCapには、IronPython によるスクリプトを実行させる機能がある。これで簡単なスクリプトを書いて連続・インターバル撮影を行うことができた。
SarpCap のスクリプト機能は、2.9 までは無料で使えたのだが、Ver 3.0 以降は、有料バージョンのSharpCapPro(£10)でしか実行できないようになっている。いまのところ、3.0 が必要なところは見当たらないようなので、このまま使うことに。

小さい赤道儀製作 アリガタアダプタの取り付け

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製作・実験中の赤道儀は基本的には、機器は頻繁には取り外さず、がっちりと固定して使うことを想定している。が、赤緯軸が両軸になったことや、いろいろと実験中ということもあり、とっかえひっかえ簡単に搭載機器の交換ができるように、アリガタアダプタを取り付けることにした。

例によって、Aliexpress のお店から見繕うことに。 「 Dovetail Clamp 」で検索すると、いろいろと出てくる。取り扱っているお店はいくつかあるが、telescope and accessoriesや svbony Official Store あたりが、評判も良いようだ。
今回は、svbony Official Store から、Vixenアリガタ互換のものを購入。2個送料込みで、$52、日本円にして一個あたり、3,000円というところか。発注して、2週間ほどで到着。
イメージ 1
仕上げはとてもきれいで、精度も良い。アリガタ金具を入れてみると、最近のものは、左の写真のように、ぴったり入るのに、手持ちの昔の金具はエッジのところの加工が違うので、入らない。Vixenの赤道儀のアリガタは、幅を大きく作ってあったので、これでも良かったのだろうが。イメージ 2

ともあれ、赤道儀に取り付けられるように工作、小さめのアリガタの付いているガイドスコープを取り付けてみた。角度がぴったり、というわけではないが、固定するのは問題ない。
イメージ 3

左側は、ST-402 に135mmレンズを取り付けたものである。これは、カメラネジで固定してあり、基本的に取り外さない予定。こんなんで、いろいろと実験中。

INDI/Ekos 導入 難航中

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今運用しているシステムでの自動観測、そろそろ限界を感じる。食変光星の連続観測を目的として数年前に自作したもので、中味は、たんなるシーケンサーと替わらないが、フィルターごとに露出時間を設定でき、観測開始・終了時刻を設定できるようになっている。VisualBasicで記述してあり、CCDSfot を COM Object 経由で制御する。画面はこんな感じ。
イメージ 1

カメラコントロールSOFTが CCDSoft なので、使えるカメラがほぼ、SBIGのカメラに限定される。CCDSoft も数年前にサポートを止めてしまった。

なので、新しい自動観測システムを構築しなければならない。NETをいろいろ見てまわり、FREE・有償のコントロールソフトもいくつか試してみたのだけれど、どうもしっくり来ない。最近の機器は、必ずと言っていいほど、ASCOM のドライバーが提供されているので、これらを利用して実現しようかとも考えた。これまでのVisiual Basic 系をやめて、ライブラリが山のようにある Python を使えば比較的容易に実現できるのではないかと思った。

もう少し調査したら、INDI/Ekos にたどり着いた。INDIがどんなものかは、このあたりにくわしいので、参照してほしい。INDI のホームページには、Ekos で Robotic Obsevatory構築の紹介がある。
INDI は基本的に、Linux のシステムである。いきなり導入するには、ハードルが高そうなので、Windowsで動作する、Ekos VM を動かしてみることにした。これは、Windows で他のOSを動かすことができる、VirtualBox でINDI/Ekosを動作させるものなので、Windows 上でいろいろと試すことができる。

INDI Ekos VM のページをたよりに、VirtualBox と Virtual Box Extention をダウンロードしてインストールする。VirtualBox 起動して、Ekos VM を起動すると
いきなり、エラーとなる。
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いったん仮想マシン(Ekos VM)を閉じて、再起動すると、このエラーは出なくなった。ともかく続けてみると、Ekosは実行中となるが、ターゲット画面は真っ黒のままで動作している様子はない。
イメージ 3

HOST OS が Windows7 32bit であるから NG なのかと思い、64bit版でも確認したのだが、同様であった。

しかたがないので、Windows 上で動かすことはあきらめて、観測用PCのディスクスペースをやりくりして、Ubuntu Linux をインストールしてみたところ、サーバー、クライアントともに正常に動作して、デバイスの設定もできる。画像は、赤道儀のマウントを選択しているところである。
イメージ 4

初期状態では、SBIG や ZWO のカメラのドライバーがないので、INDI Ubuntuのページのとおりにインストールしてみたが、エラーとなってインストールできない。イメージ 5

まる一日格闘したが、できなかった。何が悪いのだろう。

INDI/Ekos 導入 Ubuntu i386 でもNG

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リュウさんのアドバイスにしたがって、Ubuntu 16.04 i386 パッケージをこちらからダウンロードしてインストールする。アプリケーションマネージャーによって、インストールした、Estars(Ekos Tool のクライアント)は問題なく動作する。そして、INDIの他のデバイスのライブラリをインストールしようとすると、イメージ 1

やはり、エラーとなってしまって、おまけに、Ekos のインストール時にデフォルトでセットされていた、すべてのデバイスのドライバーも削除されてしまった。どうも、私の手にあまる。

ところで、Ubuntu のパッケージであるが、前述のダウンロードサイトによると
 ubuntu-ja-16.04-desktop-amd64.iso   64 bit 版
 ubuntu-ja-16.04-desktop-i386.iso    32bit 版
とのことで、どちらも Intel、AMD の双方をサポートしているとのことです。

INDI/Ekos 導入 Fedora Astronomy でOK

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Ubuntu で難航していた INDI/Ekos の導入、サポートされているもう一つのLinuxパッケージ Fedora で試してみることに。いろいろと検索していると、Fedora Astronomy とういうパッケージがあることがわかった。導入しようとしている、INDI/Ekos はもちろんのこと、天文、サイエンス関連のソフトが多数インストールされている。

早速、3G倍ともある ISOファイルをダウンロードして USBメモリに焼いてインストールしてみた。起動して、アプリケーションランチャーから Astronomy のフォルダを確認すると、Kstar(Ekos)を含むいくつかのソフトが確認できる。

イメージ 1

このメニューからは出てこないが、Astronomy.net やIRAFもインストールされている。

インストール直後の INDI CCD ドライバーは、画像のとおりで、SBIG、ZWOのものは入っていない。
イメージ 2

INDI/Fedoraのページを参考にして、SBIG と ZWOのドライバーをインストールする。このページに記されている Repository とファイルの指定の方法は間違っているようで、こちらのページにある方法で Repository を指定してインストールする
。すべてのサードパーティドライバをインストールしようとすると、どこかに不具合があるらしく、途中で中断してしまう。このため、以下のように、コマンドを入力して SBIG、WZOのドライバーを個別に指定することでインストールできた。
 dnf install indi-sbig-bleeding
 dnf install indi-asi-bleeding


イメージ 3

結果、このように無事インストールされ使用できるようになった。

ところで、このパッケージにデフォルトで採用されている Kosole というターミナルソフトがおそろしく使いにくい。
イメージ 4
上の画像で、通常のターミナルソフトでは、カーソルの位置が次の入力位置であるが、このソフトでは、カーソルの5キャラクター前の位置(上の画像では、”f”の後)が入力位置となっている。新規にコマンドを入力するだけなら問題ないかもしれないが、ヒストリ機能を使って編集したりするのは、著しく使いにくい。というわけで、GNOMEターミナルソフトをインストールして使っている。


INDI/Ekos 導入 Ubuntu Astronomy が良さそう

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Fedora Astronomy のパッケージをインストールして、いろいろと評価しているのだが、いくつか使いにくいところがある。我慢できないものは
 1)Kosoleの使い勝手。
 2)Screen Saverの設定ができず、一定時間キー入力がないと画面がOFFとなる
 3)CRTの解像度が固定

このうち、1)については、先日も記したが、これは別のターミナルソフトで代用した。2)は、私には全く必要ないもので、自動運転などでモニターしたいときなど、勝手に画面がOFFになり非常に不便である。 3)については、初期設定が1024×728となっており、システム設定などのメニューから変更できなかった。仕方がないので、設定を変更するソフトを探し出して、コマンドラインで、使っているディスプレイの解像度に合わせて 1600×1200 に変更した。今どきのLinux の他のディストリビューションでは、自動で検出して合わせてくれるのに。

そんなわけでどうにかならないかとNETを検索していると、Ubuntu Astronomyというパッケージを見つけた。スタートしたばかりの比較的マイナーなプロジェクトのようだ。こちらのSouceforge から 3.8G byte の巨大な ISO イメージがダウンロードできる。

早速、USBメモリに焼いてインストールしてみた。アプリケーションランチャーでINDI関連のソフトを確認するとこのとおり。イメージ 1

他にも、一般に知られている Astronomy 関連のソフトのほとんどが収録されているようだ。
イメージ 2

このGUIインターフェイスでは表示されないが、Astrometory.Net もインストールされている。さすがに解析用の INDEX ファイルは入っていない。

Kstar(Ekos)を確認すると、デフォルトでほとんどのデバイスドライバがインストールされているようだ。
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前述の Fedora Astronomy の使いにくいところは無い。なんだかずいぶんと回り道をしたようだが、これが決定版という感じがする。

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このバージョンでも、使っていると時おり
イメージ 4

こんなメッセージが出る。私がこの実験に使っているのは、中古のFMV Desktop 、CPUは C2D 、原因はよくわからないがいまのところ動作には影響が無い様子。

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以前に、Ubuntu でNG ということを書いたが、Ubuntu 日本語 Remix 版でなく、
アメリカのサイトからダウンロードしたバージョンでは、INDI、Kstars(Ekos) のドライバーが問題なくインストールでき、動作したことを付記しておく。


大雪(関東的または南国モードで)になった

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予報どおりに雪になった。
15cmほどつもったようだ。
外気温 -0.7度
うちの気象観測装置はごらんのとおり。イメージ 1

寝室にしている和室の温度は10度。
あわててエアコンを入れた。
冷蔵庫で寝るわけにはいかない。

明日は、横浜中華街の近くで先輩と昼食歓談の予定。
無事にたどり着けるか知らん?

小さい赤道儀製作 VIXEN赤径体を使う

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ヤフオクの望遠鏡のところを見ていたら、VIXEN SUPER POLARIS の赤径体が出ているのに目が留まった。SUPER POLARIS は、大昔に誠報社のジャンク市かなにかで入手して、ステッピングモータードライバを自作して使ったことがある。自動導入などの実験をした後、ヤフオクで売ってしまった。多少、素性は知っているので、落札した。調べてみたら、比較的美品ではあったが相場よりもちょっと高く落札したようだ。

入手した赤径体に上に、赤緯部分は、この小さい赤道儀シリーズで採用している、ウォームギアユニット乗せた。赤径側は、手持ちのNEMA17のモーターとりつけて、スペースがあうようにM0.8の平ギアを選択、歯数比 60:30 となった。写真は仮組してみたところ。

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旋盤などの工作機械も持っているが、最近はなるべく加工を最小限にするように、パーツは市販品さがす。

モーターのマウントは、Aitendo から。WEB上では品切れとなっているが、お店にあったのはこれ、250円。秋月販売しているものも使えそう。
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ギアは前述のとおり、小原歯車のモジュール0.8、歯数60と30のものをMONOTAROから購入、合わせて1,800円くらい。
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入手したのは、SUPER POLARIS の赤径体のみで、三脚の金具などはない。そのままアルミ板などにネジで留めても良いと思うが、重心の位置がずれているので工夫がいる。ベース部分の寸法は60mmなので、これに合うような金具をさがして、これにたどりつく。
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溶接フランジと呼ばれるもので、鉄製、厚さ14mm、中心穴の径が61.1mmとのこと。すこし、大きいが厚手のアルミテープを巻いて調節することに。多く使われる標準品なので、MONOTAROから安価(一個400円)に入手できる。

すこしトップヘビーになっているが、こんな形で、使えそう。
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三脚に載せるか、あるいは先行の小さい赤道儀を設置した単管ポールの上に設置できるかどうか。せっかく方位・高度の極軸調整機構があるので、それが活かせるようにするにはもうすこし加工が必要。

製作して気がついたのだが、この VIXEN Super Polaris に使われているネジは、インチピッチであった。赤緯体を留めるところは、1/4インチ(いわゆるカメラネジ)、ベースを下から留めるネジは、3/8インチとなっている。
日本で設計・製作されたはずなのに、どうしてこのようなことになっているのだろうか。アメリカ向けにたくさん輸出されていたようなので、それ念頭においてのことなのだろうか。

1年ぶりの台北

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このエントリをまとめている最中に、台湾南部で地震の報があった。花蓮は行きたいと思っていたところ。倒壊したホテルは、向こうに行けば泊まっていそうなところ。救出活動がすみやかに行われること、なくなられた方々のご冥福をお祈りしたい。

先週、一年ぶりに台北に遊んできた。昨秋から体の調子が思わしくなかったが、12月には全快、まあ、快気祝いというか、ここよりも暖かいところでおいしいものを食べようという算段の3泊4日の格安パッケージツアー。例によって、妻による旅の記録。
+++++++++++++++++

 1月29日。羽田行きのリムジン・バスは朝1番の5時、外は未だ暗い。乗客は皆、一人づつ、隣席を空けたまま1列に並んだ満席。窓の外には、そこだけが明るい地下鉄駅の入り口に、人がぽつぽつ入っていくのが見える。本日は月曜日。

 

 国際線ターミナルまで1時間。つるつると到着、つるつるとチェックイン、暇が出来たところで、肩こりの解消のため、中国人に大人気だという「ロイヒつぼ膏」を購入。本来ならばストレッチなどで自分で治すべき、という主義主張を持っていたが、肩の痛みで目が覚めるという事態にびびり、生まれて初めて貼るのに選んだわけで。空港の薬店ですぐに見つかるあたり、やはり人気なのだと納得。

 

 台北まで3時間半。飛行機は満席だった。隣席の人が来ませんようにと外道な祈りをささげていたら機内に入ってきたのは大きな白人二人組。まさかあれが?だが、彼らは別の席に座り、結局隣席に来たのは大きめの日本人だった。安いチケットなので、真ん中の真ん中という席なのだった。かくなるうえはと、とにかく時間を忘れるべく、音楽を聴いてすごす。

 

 到着。ガイドに連れられてゾロゾロとホテル行きのバスを目指す。「おかーさーん!こんなに持てないよ!」という声に振り向いたら、一人で巨大なスーツケース、そのほかバッグを3つ持っている娘さんが。お母さんは、「ダメな子ねえ」とは言わなかったが、明らかにそう思ってるな。ホテルは中山駅近くの「福泰桔子商務旅館林森店 オレンジ・ホテル」。お昼頃に着いたにも関わらず、チェックインは3時からとのことだったが、ちょうど部屋の掃除が終わったからと入れてくれた。四角四面でない対応に感謝しながら、昼寝。

 

 目が覚めて、街歩きをしよう!と起き上がって行く先は新光三越。徒歩5分のデパートへ、散々回り道して目指す。だが、改めて街を見ればうなぎ屋とか串揚げ屋とか、居酒屋とか、日式だらけ。そう言えばホテルの部屋の真向かいは窓いっぱいの日本海庄やの看板であって。いやあ、旅情をそそるなあ。トホホ。

 

 そこまで言っておいて、小腹が空いたからとセブンイレブンに入る。イートインになっていて、雨風防げて便利。驚いたのがお茶で、何げなく買った「御茶園」という名前のやつだったがこれが美味い!!ちょっと前まで台湾でも冷たいお茶なんて外道だったはずなのに、コンビニで普通にこういうものを扱うようになるとは。いくらでもお腹に入ってしまう美味しさで、びびる。

 

お土産はいつも消えモノのお菓子と決めている。「新東陽」のお菓子も好きだが、人に差し出すのならば、パッケージも美しいデパ地下の店が安心。そう思って行くくせに、新光三越は日系デパートだけあって見慣れたヨックモックとかPAULとか入っていて、逆にさびしい。現地で暮らす人々からすれば、日系のくせにたったこれだけしかないと思っているに違いないが。

 

 気をとりなおし、中国菓子のお店の品をみる。お土産を渡すべき友人知己は、甘いものは控えなければならない人ばかり。だが、そういう人々に限って我慢が出来ないし、我慢する気もない。だからこそ、少量でなおみっちりと、満足感があるお菓子を選ばなければ!

 

 台湾のお菓子屋は、しげしげと見ていると試食を出してくれることが多い。大抵の試食はダイナミックに大きいので、ケースの前で長居しないようにしないといけない。だが、いい感じのパッケージの、ちょうどいい大きさのお菓子を見つけてしまい、ついつい中身は何かと表記された漢字の解読に務めてしまい、そしたらいつの間にかお菓子を大きめに切ったものが置かれていた。しくじった。最低だ。美味しい。これから夕飯なのに!

 
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 結局、3日目にここで月餅を買って帰ったわけだが、帰国した日は雪だった。翌日、一人で雪かきをした知人に、呼び鈴を押してくれれば手伝ったのに!と言ったら、「あんな美味しいものを食べてしまったからには動かないと。」と答えられた。彼女に渡ったのはアーモンドの粉をたんまりと使った月餅。小さめを選んでよかったと改めて思う。

 

 ところで、台北は寒かった。沖縄でさえ20℃を切れば大騒ぎだそうだが、それより南のくせして13℃しかないのである。結局、ユニクロのダウンベストが重宝した。中途半端なコートの下に仕込んだのである。

 

 ホテルにいったん帰ってから、食事に趣く。さて、どこでゴハンを食べようか。窓の向こうは「日本海庄や」だ。現地在住日本人サラリーマンや日本人観光客が台湾や店の料理の悪口言いながら酒飲んでいそうな感じ。そんなこともないのだろうけど、日本の味を求めて日式居酒屋に日本人が行くとしたら、少しの違いも我慢がならないに違いない、と考えてしまうのである。くわばらくわばら。

 

 雨の中、よさげな店に入ろうとしたら予約で一杯。同じ通りには「台湾料理 青葉」があったが、案内された席が寒くて仕方ない。初日から風邪をひく余裕はないので、他の店に行く。そこは鶏が得意な店らしかった。それなら鶏を食べればいいものだが、何故か野菜から行く。

 

からし菜と貝柱の炒め物にしようと言う夫に、貝柱ごときで高いお金使うのはイヤだ、それよりは東京では食べられないへちまにしよう!とゴネあう。夫は贅沢しようよと言うが、飛行機まで使って安価なヘチマを食べる方が贅沢であって、ここぞとばかりに高いもの(実はヘチマもからし菜も値段はそう変わらなかった・・・を食べようとするのは貧乏くさい、と主張。後で思えばヘチマもからし菜も両方注文すればよかったのだが。大体、飛行機乗ってヘチマ食べようとするのは贅沢ではなくて物好きというものでは???まあとにかく旅先ではハイになる。

 他には豆腐と鴨肉の旨煮、恵方巻きくらいの牡蠣の巻き揚げ。牡蠣のほかにはエビだの魚肉だのが入っていて、美味。ビール3本も飲んで4000円ほどだった。飲み食いに夢中で写真をとるのをすっかり忘れていた。インスタ映えしない夫婦だ。

 

 隣の席は若い日本人男性二人だった。左利きの二人が向かい合って箸で食事してるのも面白い絵だというのに、5つも料理を注文していて、ひとつはチャーハンだというのに、そのチャーハンの山から始まってどんどん料理がなくなっていくのを見るのは壮観だった。

 

初日はこんなもん。

1年ぶりの台北 2

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 6時。窓の外は薄暗い。24時間営業のモスバーガーの店だけがこうこうと明るい。そこに、ちょこちょこと人が出入りするのが見える。どうやら朝モスが根付いているらしい。モスにはライスバーガーなんてのもあったはずだ。でも、しかし、だって・・・。こちらの当惑をよそに、早朝のマクドナルドでものんびり新聞を広げる70代と思しきおじいさんの姿もあった。
 
 本日はツーリストバスに乗ることにしてあった。スペインであまりの便利さに虜になったので、あるなら台北でも乗ってしまおう!と。500元(2,000円くらい)で、台北中の名所を網羅した2路線が乗り降り自由。それはいいのだが、タクシーは安いし、路線バス料金は一律15元とくれば、まあ、雨は降っていたし車を探す手間が省けたんだから、いっか。
 
 ホテルの朝食の間は日本人だらけ。ごはんをよそっていたら従業員の人が、「日本のおコメは美味しいですよねえ。台湾のおコメは美味しくなくて。」というので、「台湾のおコメだってすぐに美味しくなりますよ。」と答えたら「本当ですか?」と返された。ゴメンなさい、台湾の農業試験場の事情など何も知らないのにいいかげんなことを言いました。
 
 とにかく台北駅前のバスステーションに行ってみた。新宿バスタみたいなところで建物は新しく、きれい。1階にはお土産屋があって、パンは日本のより大きくてそれだけでおいしそうに見えるし、ナッツぎゅうぎゅうのケーキとか、また月餅とかおまんじゅうとかで、うっとり。結局、案内所のおねえさんにバスの発着所はこの建物ではなく、道を渡った台北駅の裏手にあると教わった。
 
 既に5,6人が並んでいた。案内人のお兄さんがシステムを説明してくれるが、調べてきた通り。後ろにおばあさんをつれた男の人が並んだが、バスが来たらおばあさん、すかさず列をすっとばかして乗り込もうとする。連れの男の人、あわてて引き戻す。苦労してきましたね、おばあさん。
 
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 バスは赤線、青線があって、青線は台北市北側の故宮博物館方面に行き、赤線は南側の高層ビル101方面に行く。まずは青線に乗った。巨大な中正記念堂や孫文の像を見ると、ああこれこそは台湾の人々の誇りなんだろうなあと思う。しかし日本人の場合は、何処で誰?皇居だったら京都御所の方が正しい気がするし、まさかハチ公ってことはないし。
こういうのになると未だ日本は江戸時代の中にあり、誇りは日本人全体ではなく、各県の、各藩の中にあるわけで。始まりが神話の中にあるのがいけないのか??
 
バスの中ではイヤホンで各国語の説明が聞ける。それによると、きれいな建物は結婚写真の背景として選ばれることが多いらしい。途中、大同大学というのがあって「おお、ここなら私も結婚写真を撮ってもいいぞ!」と言ったが、その3秒後、本当に結婚写真を撮っているカップルを見てしまった。ツーリストバスを追い越す路線バスの横には、行く先までの経由地が表示されていて、中に「一女中」というのがあった。プロレタリア文学か私小説かと思うこれは第一女子高等中学校の略で、メイドさんの紹介所でさえもない。
 
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 夜市の表示を横に見ながら花博公園など通り、バスは故宮博物館を目指す。途中、高級住宅地があるが、台湾の場合は高級旧宅とはオシャレにして豪壮な家ではなく、郊外に立つ、普通の?3階や4階建ての一戸建てのことのようだ。
 
故宮博物館到着。だがバスのアナウンスが、「有名なのは白菜の形の玉・・・」って、それを聞いただけで降りる気がうせた。博物館であって美術館じゃないという何よりの証拠が、展示品の三枚肉そっくりの玉で、すごい書画とか他にいくらでもあるはずなのに、なんで豚肉が一推しなの??
 
その昔、何年か前に来たときのガイドさんによれば、蒋介石の奥さんの宋美齢が、アメリカに渡るときに収蔵品のめぼしいものは全部持って行ったとのことだった。本当かどうかは知らないが、天下国家を論じながら戦った人の奥さんが中国文明の至宝をフツーに私物扱いってことである。お国柄??
 
 故宮は2度見たことがあり、1度目は古い建物のときで、2度目はきれいに建て直した後だった。古い建物のときは本当にふるぼけた中に何でもかんでもどどんと置いてあってよそんちの虫干しのお蔵をのぞかせてもらってる感じが楽しかった。しかし2度目は陳列してある品が少なくなってしまい、つまらなくなった。代わりに頻繁に陳列を替えているそうなのだが、たまにしか来ない観光客はどうしてくれるわけ?ともいいたくなる。バスの説明に出るくらいだから白菜の玉だけはいつも見られるのだろうけど。
 
 出発地である台北駅に戻る。お客さんが少ないからか早めに到着、時刻表によると1分の差で乗り換えられないはずの赤線バスに乗れた。めでたく101を目指す。途中、学校の壁に何やら書いた赤い布が何枚も垂らされているのが見えて、それはxx君、台湾医大合格おめでとう!みたいな内容なのであった。あれは予備校が表示するもので、学校の場合は国体優勝とかそういうのだと思っていたが。ま、台北でそういうのを見た、という話である。
 
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 雨の中、101の前で降りる。トイレに行くべく、降りた場所にあるファッションビルに入るが出店してるお店は大体、日本と同じ。お昼どきだからとフードコートの表示を見るが、例えば「北海道熊牧場」って何を出してくれるお店なのか、北海道で牧場だから、乳製品が充実(そういう言い方もヘンだが)したカフェかと思うけど、なにしろ熊の一文字が邪魔。
 
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 101に向かう。本日は雨なので、展望台に登っても仕方ない。様々なブランドショップも関係なく、フードコートに向かう。これがまたシャレオツなつもりの日式だらけで、例えば牛角次男坊とあるその店の品は、丼の上に高々と茶色の肉を盛り上げたもので、横には四角い海苔が2枚挿しこんであったりする。肉は有難いかもしれないけど、なんてみもふたもないビジュアル。だが、それを持った小柄なお嬢さんが目の前を横切って行った。後をつけて行って、本当に食べきれるものか確かめたかった。
 
 自分達は肉団子が入ったスープつきの定食を買い、一人分を二人で分け合うこととした。
それで十分なのである。が。周囲を見回すと、結構な量の焼きそばとチャーハンセットみたいなのを子供でさえも一人一食分、食べている。今、これだけ食べているってことは、夕食は軽くするんだよね?そうだよね?
 
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 さてこの後はどうするか。ルートに「市場」というのがあるから、降りてみるか。それにしても寒い。
そして、降りてみても市場はない。良く調べてみたら、大きな建物の食べ物を扱う市場があるわけではなく、オシャレな洋服屋さんが多い、台北の原宿みたいなところだった。なるほどデザインはシンプルで、色調はおさえてある。中山駅ちかくのブティックなんて、赤やら緑やらで賑やかだったらありゃしないのに。
 
 仕方なく台北駅に帰るバスを待つ。通りを挟んだビルに「飯BAR」の文字がある。それはもしかして「BARRESTAURANT」ってことか。日本で飯バーだとしたら、様々な銘柄のおコメが食べられる店、ということになりそうなのだが。それはそれでうまそうだ。
 
 台北駅から地下街を通り、ホテルまで歩いて帰る。中山駅近くの地下街には古書街というのがあり、夫はうれしく見に行くが、それは古い書街であって、古書の街ではないようだった。だが、昔は本当に古書が沢山売られていて、面白かったのに。
 
 一休みして、夕食に行く。夫、昨夜を振り返り、ここはホテルでレストランの予約をお願いした方がよさそうだと判断、レセプションのお兄ちゃんに電話をしてもらう。お兄ちゃん、にこにこと快く電話してくれて、ああああ、こんな時こそはチップやりたい!!
 
傘さして、行く先は三越斜す向かいの北京料理「天厨菜館」。直前の予約だけあって、どうやら最後のテーブルのもよう。もちろん客はこれから現れるのであって、到着したときはテーブルはぽつぽつしか埋まっていない。案内されたテーブルは窓際で、窓から見えるのは「紳士服の青山」。流行っているようで何よりです。
 
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注文は、鶏の細切りと豆苗の炒め物、ヒツジ肉の土鍋煮、からし菜と貝柱の炒め物、最後に餃子。北京料理なので、餃子もアリ。
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もちろん北京ダックこそはアリなんだけど、二人じゃ無理。この店では皿の大きさが大中小と選べて、便利。面白かったのが、からし菜というのがこぶ菜のことであり、豆苗というのがベトナムで食べたスイートピーの芽のようだったこと。もちろんスイートピーは有毒だからあり得ないが、日本で見る工場野菜の豆苗より全然たくましかった。ビールも飲んで、4500円くらい。
 

1年ぶりの台北 3

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 本日も雨。冬の台北と那覇は、どーーしても雨。台南なら旱魃らしいが、台北は雨!
今日は三峡の老街に行こうと夫が言う。老街というのは古い街並みのことだが、どうやら私たちは何年か前に、行ったことがあるらしい。一度行ったところにまた行く意味がわからない!と主張するには、私は全部忘れていた。はいはい、出発しましょう。
 
 地下鉄のチケットの自販機は、日本語表示も選択できるのでありがたい。ガイドブックによれば、永寧駅まで行って、それからバスに乗ることになる。しかしこのガイドブックは2014年度版で、今は地下鉄も伸び、事情は少し違っていたのである。助かることには致命的な違いはなく、三峡まで40元。地下鉄とはいえ途中から地上に出るのかと思いきや、地下鉄のまま永寧駅に到着。バス停は割りと簡単に見つかった。目が悪い人がいて、地下鉄だかバスだかの職員が付き添っている。
 
台北は雨のため薄暗かったが、ちょっと南に来ただけで雨はやんでなんか明るい。705、706番916番のバスで三峡老街に行けるはず。バスはどかどかとやって来て、表示を見ると板橋とか西門とか書いてある。ということは、急ぐ必要さえなければ、バスでそこまで行けるのであった。帰りはバスに乗ることに決定!真っ暗の地下鉄よりなんぼか良かろう。
 
バス。100元札が使えない。ああああ、これからいく皆さんは小銭を用意してください。オバカな日本人夫婦に、降りろと言うわけでも、チッ!とやるわけでもなく、今度は車内から親切なおばあさんが何か言いながら寄ってきて、小銭を出してくれる。いやそんなわけにも!一瞬もみあいながらも、小銭がないのでどうしようもない。ミュンヘンやスペインには何かのときの小さいお礼を持って行ったのに、今回に限って忘れている。
 
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 日が射してきて、少し暑くなったと思ったら、すかさず冷房が入る。雨が降ると寒いけど、いったん日が射すと半袖で大丈夫~、というのは沖縄と同じ。ガイドブックによれば所要時間は20分というけれど、もう少しかかった感じ。ともあれ、バスはどこまで乗っても15元。夫の隣に乗ったおばちゃんが、私と席を替わってやろうかと言ってくれる。「もう、30年も一緒ですから今更、ほほほほほ~」と日本なら言うんだけど、にっこり笑って「不要、ぷーやお」って感じか。夫、三峡老街と書いた紙切れを見せると、おばちゃんはうなづいてくれて、同じ停留所で降りた後も「あっちだからね」と指さしてくれた。
 
後でガイドブックの地図を見てみたら、川という大きな目標物があったのである。川を渡ったところにバス停があり、老街はその川に沿ったところにあるので、そのまま老街に行くのであれば、川の方に引き返して信号を渡り、そのまま民生街を行けばいいのであった。
 
 ガイドブックもろくに見ないおばちゃん(私)は、親切な台湾のおばちゃんが指さしてくれた方向に行った。ふと見れば、信号機に老街の表示が。なるほど!と道を渡ったところで、目の前(後で思えばこれが民生街に広がる光景にびっくらこいた。街全体が、通り全体が市場になっていたのである。壮観という言葉しか出ない。
 
台北自体、きれいになってしまって歩きやすくもあり、便利になった。毎日これでは疲れるけど、ここで買い物できるかと言われれば、毎日いいようにボられ騙される(さっきまで助けられてありがたがっていたくせに、何という言い様!)自信はあるけど。ええ、見るだけなら。ごめんなさい、見るだけなら~~~~~。
 
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 いやもう、車もバイクもばんばん来るし歩きにくいは混沌だは、那覇の市場を見た母の、「これだけの品物を一体何処の誰が買ってるの?」と言うセリフを思い出す。野菜の苗を売っている店もあったが、見事に野菜の苗だけ。花はない。通り全体が市場なのに、屋根のある小さめの市場もあり、帰りのバスの中からは別の市場も見えた。
 
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 民生街の先は行き止まりになっていて、その左側に地図があった。老街は左の奥にあるという。だがその老街は格好こそ古い街並みだが、みやげ物屋通り。すぐに飽きてしまって、途中の路地を通り抜け、番をする放し飼いの犬の横も通り抜け、路地にあるがゆえにオシャレに見える店も素通りし、生活道路に出た。目の前の丘には遊歩道の地図があり、スポーツ公園や盆栽店やらあるらしい。階段を上ってみると、雨が多いからコケむしている。道から見える空き地?にはバナナが植えてあって花も咲き小さな実も出来ているが、前回の収穫後に倒したバナナの木?がそのまんまで斜めに朽ちている。こういう風景、全くもって嫌いじゃない。
 
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 上りきると小さな広場があって隅っこにはバランス感覚を鍛えるちょっとした遊具がいくつか、バスケのゴール周辺では何人かで練習していた。高いところから老街を見ると、手前に謎の一軒屋があり、犬連れの人がそこに入っていくのが見え、犬に驚いたネコがすごいスピードで逃げていくのが見えた。その庭にも遊具が見える。
 
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 行ってみたら、謎の一軒屋は朽ち果てた染色工房の趣、通りを挟んでやはり染色関係の店があるが、ハテこれは??隅には公衆トイレが設置してあったから、これはこれで老街の趣向の一部?そこからまた路地に入り、老街を歩く。そう言えば前回来たときも雨だったんだよねー。寒かったんだよねー、と徐々に記憶を取り戻しかけた目の前に立派な寺が出現!!ああこのこれでもかとばかりに隙間の無い彫刻、覚えがある!!(後で思えばコレこそが台湾で最も美しい彫刻を誇るという清水祖師廟だったわけだが。)
 
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 バス通りに帰るべく、そのまま元の通りに出た。通りの右側にはすっかり土地に根付いた感のある中国菓子屋があって。披露宴の引き出物に使われるという、丸くてでっかいゴマだらけの月餅、他におまんじゅうも買う。ちょっとチャレンジャーなカレーまんじゅうも置いてあって、甘いカレー味だったらどうなるのかと思えば、買えない。もしかして自分にはまだ自由な気持ちが足りないのだろうか。
 
 通りを渡ったところで、今度は胡椒餅の屋台発見!胡椒餅はピザとかナンみたいに石釜の中でゆっくりと焼かれるが、それが今、まさに焼き始めるところだった。当然のことながら、「ちょっと待っててねー」と言われる。待つ。待つ。待つ。一人やってきて私に何か言ったが、日本語で「もう少しみたいー」と答えるしかない。多分相手も「それじゃ仕方ないなー、待つか。」と中国語で思考し、そしてまた一人がやってきた。
 
釜や他の用具を置いている場所は、車半分にも満たない。屋台をやってるお兄さんは、胡椒餅の皮のクズを丁寧に掃除しながら、焼きあがるのを待っている。結構時間がかかる。寒いし。出来たてのものを1つ買うが、他の人はもっと買っていた。お昼にするのかも。
 
胡椒餅やまんじゅうやら持ってバス停に立つと、すぐに西門行きのバスがやってきた。よしよし。台北のバスは乗るときにお金を支払うのと、降りるときに支払うのと2種類あるらしい。見回せば車内の表示板にはちゃんと下車、上車いずれかに明かりがともっていて、その通りにお財布を出せばいいわけだが、最終的に15元支払えばなんでもよろしい??
 
 川を渡ると右がわには真っ黒いテントで作った中にこうこうとライトがともる市場があり、左を振り返ると雲もつきやぶりそうな高層マンションの群れがあり。他には家庭菜園みたいな小さい畑がいくつもあったり、大学や錦鯉を売る店の看板があったり。バスはいいなあ、これがコミュニティバスだったらもっと面白いんだろうけど、そしたら西門までは運んでくれないからなあ。
 
 そこそこ時間はかかったが長い時間ではなく、15元で西門到着。西門のビルの中に立つと、さっきまでぶっ倒れたバナナを見てたのが嘘のよう。陽明山からバスで台北まで下りてきたときにも、同じような感じで、田舎の山だなーと思ううちに別荘があちこちにあるなーと思ううちに何か色々立ち並んできたなーと思ううちに、あれっ、もう大都市の台北ではないですか!という。
 
 胡椒餅はかなり冷めてしまったが、これ以上冷めないうちに対応する必要がある。というわけで、セブンイレブンに入るのである。2階がイートインになっているので1階で御茶園のお茶(いやあ本当に美味い!)とおにぎり(ほぼ日本と同じ内容なんだな、これが)を買って2階でいただく。雨風防げてありがたい。これが夏なら冷房入ってるはずで、なおありがたいはず。
 
 ところで、途中大理とかいうところを通ったのだが。「大理老店 45年」という看板を掲げた食堂?を見た。それはシャッターはあってもドアはない、ふきっさらしにテーブルとイスを簡単に並べた店だった。客や店主、家族の45年間のドラマを思うとなんかもう、わああああああっと叫んでそのへん1周しちゃいそうなくらいの看板と店の関係だった。
 
 季節がよければ、入って食べてもいい。きれいなトイレがあればなおのこと。日本だったら、こういう店がヘタにきれいにしたり店を立派にすると味が変わっただのナンだのと言われる気もする。だがここは台湾、出来れば店主は郊外に構えた豪邸から地下鉄で通勤してこの店をやってほしい・・。でないとこっちが走らなきゃならない。
 
 ホテルに帰る。途中、三越に寄ってお土産を買って帰るつもりだったのに、気がつくとホテルに帰っていた。この道はおかしいと思っていたら、夫のやつがそのままホテルに帰るつもりでいたのである。「あんたねっ、お菓子持ってレストランに行く気?はあ?明日だと思ってた?明日は荷物預けてから飛行機の時間まで遊ぶはずでしょ!どこでもう一回パッキングしなおすつもり?」とまあ1度はありますね、こういうこと。
 
 三越横の四川料理屋をホテルで予約してもらい、あらためて三越に行く。大きめの手帳サイズの月餅を選ぶが、消費期限が1週間ほどと割りと近い。アーモンドプードルの入ったのは2つ、ココナツ(椰子と書いてあるのは1つしか在庫がなく。試食は大きいが、ツメが甘い気がする。旧正月の春節が近いので各店には手土産にするためのお菓子が売られているが、どれもこれも箱ばかりが立派で、旅行者には向かない。その点、商品の大きさが箱の大きさであるこれは、ちょうど良かった。
 
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 問題は試食で、品物を選び終えた後の私たちは、腹八分目の気分になっていた。これだから試食と夕食の間は空けなければいけないのに!だが、四川料理の店の料理は、何故かいまいちだった。笑ったのが豚肉の燻製と青菜の炒めもので、この燻製がずーっと前に夫が作ったイノシシの燻製とそっくりときてる。台湾に来てる気がしない・・・ そんなわけでもないが写真もない。
 
 これなら無理に食べなくてもいっか、というわけで2皿食べて店を出た。後はおでんでも買って部屋でのんびり飲もうやという話になる。コンビニのおでん関東炊きは品切れっぽかったが、なんとか容器から拾いあげて持ち帰り、部屋で食べてみると。随分太いエリンギだなと思っていたものはエリンギの足に詰め物がされていたと判明、ほかの練り物も魚ではなく肉だったりして、もはやおでんを超えていた。もしかすると日本は既に負けているのかもしれなかった。明日はもう帰る。

1年ぶりの台北 4

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 本日のご予定はタクシーにて軍事博物館、その後西門のカルフールでお買い物、ガイドさんが3時にお迎えに来るので、それまでに帰ることになる。洗濯してあったものなど粛々とパッキングする。今回のお忘れ物は「お世話になってしまった場合のちょっとしたお礼の品」と「洗濯物干しのためのクリーニング屋さんのハンガー」(オレンジホテルに泊まる方はご用意を!)と、「歩き疲れた足の裏に貼るシート」だったなあと思う。あと、買い物のためにエコバッグもあった方が良かったかもしれない。コンビニでビニール袋を買うことになった。

 

 スーツケースを預け、傘を持ってタクシーに乗る。ネットによると、軍事博物館(正確には 国軍歴史文物館は改修中であるという話から改修は終わったのに閉まっているという話、いつ終わるのかがわからないという話とか、雲行きが怪しかった。ホテルのおにいさんに調べてもらったら、開館してますよ~、とのこと。

 

 タクシー、安い。夫によれば止まる直前にメーターが上がってしまったが、運転手さんがそのぶんは返してくれたという。うちの夫はそんなにもいい運転手から、きちんとおつりを受け取ってしまう人。大体にしてからが、不要(ぷーやお)と言うにも恥ずかしいおつりだったりするのでまた困る。

 

 軍事博物館は開館していた。ロッカーに荷物を預けることになるが、暗証番号が必要だったりして、今思うと無駄にきちんとしていた。軍事博物館は、興味がない人間にとっては大小の差はあれほぼ一緒。ただ今回は中華民国ゆえ「抗日戦争」という場があって、ちょっとだけ困惑。なんとなれば、台湾の街こそが手放しで抗日どころか日式ウェルカムだからである。当時、中国に進駐していた日本軍の降伏文書やら

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ミズーリ号で調印された、降伏文書などが興味深い
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展示品の中には本物の機関銃を使って射撃ゲームみたいなのが出来るのがあり、ふと担いでみたが重さのあまりやる気なくす。昔日の軍人は皆こんなのを背負って行軍したのだと思えば、一家に一台くらい置いといてたまにかつぐべきなのかもしれない。他に大砲を撃つのを模したのもあり、迎撃の音もすごいし、足元は反動を模して動いてくれるし、もうちょっと遊んでみたかった。ただ、タテマエとしては抗日戦争が表示されているところで反対勢力である日本人が「ひゃっほう!」とか奇声を上げながらいつまでもいつまでもいつまでも大砲打ち込んでいていいものなのかと思えば、やっぱ控えるべきでしょうね。

 
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 軍事博物館を出て、裏側にあったお菓子の店らしきところに行ってみた。だがそこはお菓子の店ではなくて軍籍関係会館、みたいなところで1階にはコンビニと本格的でないお菓子屋があるが、他は結婚披露宴とか軍OB達の集いとか行われるホールとか出張用の宿泊場所とか、そんな感じの建物のようだった。迷彩服を着た、背の高い女子がお買い物していた。

 

 軍事博物館から西門まですぐ、その西門にはフランス系スーパーのカルフールがあるので、現地土産的な買い物に行くが、途中、鉄板で焼いているさまがまことにうまそうな饅頭屋を発見。(実のところ胡椒餅も餅ではなく内容は肉まんなわけで、表現に困る)、お昼にはまだ少しだけ早いけど店の中で何人かが食べているのが見える。店の中でと言ってももちろん入り口があって雨風は防げるけどテーブルとイスが並べられていて、ご相席よろしくね、みたいな店。だがこれがすっごく美味そう。なんたって出来立てなわけだし。

 

 壁には貼り紙がしてあって、お一人様40元よりお席をご利用いただけます、みたいな内容。だが饅頭ひとつではその値段80円やそこらにさえも満たない。なので置いてある小皿料理をひとつとってなんとかその要求を満たすことが出来た。同じテーブルにはどかどかと労働中の男子がやってきて、私たちがひとつづつ食べている饅頭を6つも食べ、小皿のおかずも2つくらい添える。夫は二人ぶんのつもりで饅頭を2つ注文したが、よくしたもので指差した片方は肉饅頭で、もう片方はニラ饅頭だった。作りたてのそれの肉汁は滴り落ち、熱いは美味いはでどうしようかってくらい。

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 その後、歩いてすぐのカルフールに行く。「フランス系」とは聞いているが、あまり関係ない。だが、一応パンが美味しいとは聞いているし、前回買えなかったパンを買ってしまった。それはどういうのかと言えば、一辺が50cmもあるながっぽそい、プラスチック製のナイフがついたパンである。前回来たときにも買いたかったがこの大きさゆえに迷い、今回はこの大きさなら手荷物バッグの底にちょうど入るサイズなので購入に踏み切った。何であれ、大きいというだけで面白い。帰国してから留守を預かってくれたメンバーと3等分したが、切ってみたらしっとりしたケーキ生地をパイ生地で覆って焼いてあるというもので、おもしろ美味しかった。

 

 次とは、台北駅から通りを渡った先のバスセンターである。バスセンターでは伝統的なお菓子屋さんでゴマがまぶされたナッツぎゅうぎゅうの円形の月餅やおまんじゅう、またもパン屋さんでお買い物。お土産はこれで完了。

 

 台北駅からホテルまでは歩いても近い。3時にはまだ間があるし、ちょっと小腹が空いたので、近くのファミリーマートに入った。ファミマには焼き芋が売られていて、安納芋にそっくりの焼き芋はとてもおいしかった。ペットボトル入りの御茶園のお茶も飲み収めだ。ちょっとした座る場所があるのがありがたい。

 

 結局、毎日雨だったが、困るほどの降り方はしなかったのが幸いだった。持って来た30年モノの傘をホテルのスタッフに託し、ツアーのお迎えバスに乗った。同じ日に帰る人の中には、国賓級の人々が泊まる円山大飯店に泊まった人もいて、久々にその威容を拝めた。たまにはこういうところにも泊まらなければならないが、どこに行くにもタクシーだしなあ・・・。もちろんその後は、ご一緒にお決まりの免税おみやげ品店に。

 

 笑えるほどでっかい真珠のネックレスが売られていて、これが本物の、ただし淡水真珠。なのでアコヤ真珠のつもりでいると、騙されようとしてるのかと思うほど安い。大丈夫、ちゃんとした淡水真珠で、普通の値段なのである。ただし、1粒が10ミリ以上になれば普通の日本人にはバランスがとりにくくなるような気がする。キャッツアイとか血赤サンゴとかもあった。あとはデザインで、日本にはないようなデザインもあるし、日本でも普通につけられるデザインも、台湾あたりのお土産ですねとわかるデザインもある。

 

 空港到着。機材の到着が遅れているとのことで、出発は遅延した。しかし乗り込めば2時間半で羽田到着、遅延したからか2時間半しか時間がないからかスタッフのサービスも良かったような気がする。なにしろ、たったの2時間半で着いてしまうと逆に狐につままれたような気さえしたのであった。

おしまい。

IPカメラでスカイモニター

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以前に、Datyson T7M カメラでスカイモニターのテストを行った。それなりに良い結果が得られたが、カメラを占有してしまうことや、撮像にPCを使わなければならないことが、もったいない感があった。

撮像にPCを占有しないようにPCからアクセスする IPカメラをさがす。以前にも、IPカメラボードを購入して作ったことがあるが、感度がいまいちだった。ここのページによると、SONYのIMX225、IMX291を使った高感度ものが安価で入手できるらしい。 例によって Aliexpress で検索して、IMX225を使用したIPカメラモジュール見つけ購入した。

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もともとは、監視カメラ用のモジュール、明るさに応じて赤外LEDをON/OFFする機能や赤外フィルターを制御する機能を搭載している。レンズを取り付けて、12V電源を供給すれば、これだけで、撮像、画像処理を行って、IPアクセスで見られるカメラができる。完成品はこの倍くらいの値段からある。ちゃんとしたIP65の防水機能を持ったものも$100以内で入手できる。これだけの機能を持ったものをこの値段で買える。えらい時代になったものだ。

ずうーっと外に置いて使用するので、耐候性を考えなければならないのだが、とりあえず古い監視カメラのアクリルカバーケースを利用して組立てた。レンズは前述のDatyson T7Mに付属してきた2.4mm広角レンズをそのまま使った。このレンズには、赤外カットフィルターがついているので、マウントに付属しているものをとりはずしている。

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PCから画像を見るには専用ソフトが必要でWEBからダウンロードできる。インストールして、先日来実験中、以下の画像はキャプチャー機能で保存したもの。もともとはカラーのカメラであるが、夜は感度を上げるために、こんなふうにモノクロとなる。ノイズは多いが、2等星くらいまで見えるようだ。雲の様子も良く分かる。

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雲がなくなると、こんな感じ。このカメラに使っているCMOS 撮像素子 IMX225は、Datyson T7Mのと同じ1/3インチサイズなので、120°×90°くらいの画角となっているはずである。
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カメラはPC側から、いくつかの設定ができるようだが、基本的にはオートで感度や露出時間の設定などはできないが居間から天頂の様子をモニターするには十分に実用になりそうだ。



2月恒例 妻の実家支援

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 2月恒例となった、妻の実家支援で伊豆へ。メインの作業は確定申告の書類作成。
10:16 川崎発伊豆急下田行きの「踊り子」の指定席は、9割くらいの席が埋まっている。そのかなりの客が河津駅で降りた。河津では桜祭りが行われているが、ここのところの寒さで2分咲とのこと。
海岸端のほうでは、写真のようにきれいに咲いているところもあるが、南伊豆界隈では、3~5分咲といったところだろう。
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簡易帳簿や領収書を整理して、申告書を作成する。義父が昨年末から体調を崩したので、みかん採りの人件費がかさんで必要経費が大きくなったため、控除により所得税はゼロとなった。来年は農業収入がもっと少なくなるだろう。下田市の会場で e-TAX 端末とやらに入力しておしまい。

メインの確定申告作業が終了したので、家の周りのみかん畑にうえられているものをツマミ食いしながら、散策する。上段のほうには、15年くらい前に沖縄にみんなで遊びに行ったときに持ち帰って植えたシークァーサーの木が2本ある。例年10月ごろから収穫できるようになるので、青くすっぱいものを出荷していた。今季はそれが出来なくて、木で完熟になってしまった。キンカンよりちょっと大きいくらいに実ったものを食べてみると甘さと酸味がちょうど良く、おいしい。

沖縄では、このような味のシークァーサーのものを食べた記憶がない。また、こんなにきれいに色づくこともないようだ。他にも出荷しなければならないものがたくさんあるので、これもそのままとなるだろう。2本は微妙に味が違い、写真のトゲが強いものがおいしいのは、遺伝子の妙というところだろうか。
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義父の体調不良により、毎冬1~2頭ほどいただいていたイノシシは、今年は無し。
イノシシは地中深くにある筍を掘り出して食べている。猿の群れも、わがもの顔であちこちに見かけるようになり、日本の田舎は確実に荒れて、野生に戻っていくようだ。

Win7 → Win10 無償アップグレード 覚書

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これは2018年3月9日現在の情報です。

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先日、PCのセキュリティの勉強会に出席した。その中の講師のお話、OSは安全性のためには、なるべく Windows 10を使用するのが良い、とのこと。使用中のメインPCでは、多くのデバイスドライバとソフトをインストールしてあり、不具合が生ずるとリスクが大きい。このまま、Win7 サポート終了まで気をつけながら使用することに。

一方、妻の使っている PCは、ネットとオフィスがメインなのと、妻の情報リテラシーを考えて、Win10にアップグレードすることにした。すでに、無償アップグレード期間は終了しており、「支援技術をご利用のお客様向け Windows 10 アップグレード」による無償アップグレードは、昨年末に予定通り終了したとのこと。

あらたにライセンスを購入しようかと思って、いろいろと調査してみる。ここの記事によると、2018年2月28日の時点でも 「ISOによる上書きアップグレード」 が無償で可能とのこと。NGだったときには元に戻せるように DISKバックアップをとって、早速、試してみることにした。

まず、
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10ISO
にアクセス、

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上記の「インストールメディアを作成する」を選択、8GBのUSBに書き込んだ。ダウンロードするサイズが 8GB くらいあるので、すごく時間がかかった。

ターゲットのPCを通常起動し、Windows10 ISO ファイルの入った USB メモリの「setup.exe」を起動する。何回か再起動を行って無事アップグレード完了。WEBによると、Win7のプロダクトキーを要求されたとの記事もあるが、そんなこともなかった。


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無事、認証され「無償アップグレード」をありがたく享受させていただいた。


VirtualBox で INDI Ekos の動作OKとなる

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以前に、VirtualBox で INDI Ekos の動作NG ということだったが、PCの設定が十分でなかったようで、変更したら動作するようになった。

VirtualBox で 64Bit OS を動かすには、Virtualization Technology の機能を ON にしなければ、ならないとのこと。この機能通常OFFとなっており、 ON にするためには、Bios の設定が必要なので、起動時のメニューから入って、ON に変更した。Virtual Checker で確認すると、Enable となっていることがわかる。うちで使っているPCのうち、1台はCPUがこの機能をサポートしていなかった。

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というわけで、ダウンロードしておいた Ekos VM のイメージファイル(アプライアンス)をインポートして、起動すると、このとおり。時計がこんなところに表示されるのはご愛嬌だが。イメージ 2

VirtualBox をインストールするときに、Extention Package もインストールすると、USBなどのI/Oも使えるので、OnStep 基板やカメラをつないで、INDIを起動させてみると、このとおり。
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いまのところ、WZOのカメラがうまく認識しないようだが、全体としては動作している模様。

Ubuntu Astronomy をインストールしてみると、
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問題ないようだ。

Windows7 上の仮想マシンとして動いているので、メモリも十分でなく、速度の点でも、当然遅くなるが、Linux がDISKをいじることなく試せるのはすばらしい。

VirtualBox のインストール、Ubuntu の導入方法は、WEBにたくさんの解説があるので、それらを参照されたい。
Ekos VM は、ダウンロードしたファイルを 「アプライアンスのインポート」として行うこと、Ubuntu Astronomy はISOファイルを指定してのインストール処理となり、仮想DISKのサイズが20GB以上が必要であることを付記しておく。

アマチュア衛星関連ミーティングに連チャン出席

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このひと月ほど、義父をみとったり、なんやかんやで、すこしブルーというか、なんだかすっきりしない日々だった。
気分を変えようと、先の土日、以前から興味をもっていた、アマチュア人工衛星関連のミーティングに、連チャンで出席した。

まずは、JAMSAT東京ミーティング。21日(土)14時、場所は秋葉原 で無料。
13時過ぎに秋葉原駅に降りる。秋月でこまごましたものを購入して、会場の計測器ランドというお店の会議室へ、さがしきれなくて、お店のひとを煩わせてしまった。

出席者は、9名、男性ばかり平均年齢60歳くらいというところか。3月10日に開催された、JAMSATシンポジウムでお会いしたかたも何人か。
自己紹介+近況報告というかたちで、出席者がそれぞれのやっていることや課題となっていることを話す。それに皆が意見を述べる形で進む。
私は、ここ数年MLAでHF帯にでることに傾倒していたが、また衛星通信に回帰したこと、固定アンテナでの人工衛星電波受信などを話題にする。固定アンテナ受信用のMOXONアンテナには興味をもっていただいた。全員と名刺を交換する。

毎月行われる、MLA48のミーティングも概ねこんな様子なのだが、会の進行としては、すこし散漫な感じ。近況報告と研究・実験は分けて話したほうが良いのではないだろうか。出席者のみなさんが、お忙しかったようで、いつも行われている懇親会は、無し。次回は、6月とのこと。

翌23日(日)は、リーマンサットプロジェクトの全体ミーティング。場所は、コワーキングスペース茅場町 Co-Edo® 。会費は、懇親会込みで、3,500円。
リーマンサットプロジェクトは、アマチュアで人工衛星を打ち上げようというもので、詳しくはWEBを参照してほしい。アマチュアといっても正式に一般社団法人として登録し、クラウドファンディングで資金を集め、JAXAとの打ち上げ契約もすませ、この8月には、実際に0号機を ISSから軌道に投入する計画とのこと。
先日のJAMSATシンポジウムで、0号機のプロジェクトマネージャー嶋村さんも講演を聴き、参加することに。

始めての参加者は、12時からのオリエンテーションに出席、概要の説明を受ける。13時から全体ミーティング、出席者は100人くらい。20代~30代が多数、50代以上は数えるほど、男女比率は4:1くらい。私は疑いようもなく、最年長者。
私の人工衛星に対するスタンスは、100%サイエンスなのだが、若い人たちは、アートであったり、エンターテインメントであったりで、いろいろな思いがあるようだ。
写真が無いとさみしいので、ひとつ。
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全体ミーティング、各部ミーティングに続いて行われた、なんでもプレゼンの中で高校生のメンバーが発表した、衛星設計コンテストへの参加よびかけ。

このあと、会場の机をかたづけて、出前のピザと缶ビールなどで懇親会。2時間ほど、何人かと技術的にディープな話から荒唐無稽な話までいろいろと。
これから、私は、0号機の地上局パートをメインに参加していこうと思う。

水晶原石を発振させる試み 今のところNG

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水晶発振子は、電子機器のクロック用として古くから使われているポピュラーな部品。初期のころは、天然水晶を切り出して使用したが、今では、結晶のきれいな人工水晶を結晶軸の方向を見定めてカットして使用する。

この水晶をカットする前の原石のまま発振させてみようという試み。今のところうまく動作していない。
実験の様子はこんな感じ。
写真の上側のものは、人工水晶のブロックで長さ約20cm、電極をテープで貼り付け、下側にクッションを置いて浮かせてある。下側のものは、天然の水晶を電極で挟んだもの。
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発振回路は、C-MOS IC を使った標準的なもの。
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このようにして、出力をオシロスコープで観察したり、カウンタで周波数を確認したりしたのだが、浮遊容量による発振が観測されるだけで、水晶は安定に発振してくれない。

いろいろと、回路パラメータを変化させて試したこと。
 ・電源電圧を 3V~15V
 ・C1、C2の容量を数pF~数100pF
 ・ドライブ電力を大きくするため、IC1Aのインバーターをパラに
 ・水晶の電極を密着するようにクッションで保持

この結果、1度だけ、人工水晶が発振したと確信できることがあった。
このとき、
 ・オシロスコープで安定な波形が観測された
 ・カウンタの周波数は、15.66Khz
 ・電圧を変化させても周波数変化がほとんどない
 ・水晶に手を近づけても周波数変化がほとんどない
ということが確認されたので、間違いないと思われる。

ネットを見ると、やはり実験しているかたがおり、こちらは天然水晶を使っているが、やはりうまく動作していない。樽の木技研がMaker Faire Tokyo 2012に出展したものは、大きな原石を発振させた、とのことだが、ほんとうに水晶が発振していたのだろうか。回路図も公開されているが、ドライブ電圧が高いこと以外には特に変わったところは無いように思われる。どのくらいの周波数で発振したのだろうか。

この原石水晶発振器がうまく動作すれば、これ原振とする時計を作って、Maker Faire Tokyo 2018に出展予定でエントリしたのだが、完成していないので、採用されるのは難しいだろうなー。
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